ヴァイオリン覚書♪~アリーナ・イブラギモヴァのモーツァルトVn協奏曲 第3番2015年09月27日

私が最も愛するヴァイオリニスト、アリーナ・イブラギモヴァ協奏曲演奏会、日本初は名古屋でしたが、第二弾もマニアック?に東響で川崎!?
でもその翌月に名古屋で名フィルとの共演があったので、てっきり同じ曲かと思いきや、全く違うし!!

これはもう……行くしかあるまい!!

実は前記事を追えばご存じのとおり、シンガポーから帰国した翌日が演奏会当日だったわけですけど、幸いシンガポーと日本の時差はマイナス1時間で、時差ボケもなかろうという予測の下、演奏会遠征を強行したのでした。

他にも色々欲張って詰め込み過ぎた(苦笑)から、ホント今回は色んな意味で強行だったのですけどね……あは。

一週間仕事してない(イェイ!)解放感も手伝ってか、身体の疲れより高揚感が勝り、絶対的に疲労はたまってるはずなのですけど、一時的な肉体的疲労より、日常的な精神的疲労の方がダメージおっきいのね…と後からひしひし感じながらも、ちゃっかり堪能してまいりました!

というわけで色々あってからの~JR川崎駅に到着
なんか、文化の街って雰囲気が駅のそこかしこにあります♪
写真撮り損ねたけど、方向の案内板に音符や楽器モチーフのエクステリアがついてたりして、素敵でしたvvv

方向音痴の私にもわかりやすい案内が!

曲がったらすぐに建物が見えてきました。駅直結ホールは遠征組にとっても便利でありがたいです。

ホールだけじゃなく、飲食店街もあったので、空いてるお店を選んでランチを済ませました。
べジダイニング 川崎店
・蒸し野菜カレー
シンガポールでもほぼ毎日(朝)カレー食べてましたが、蒸し野菜に惹かれたのね。カウンター席でのんびりと頂きました。

で、そのまま上のホールへ。
余裕をもって入場したので、暇を持て余して、入口の脇にあった音楽雑貨店を覗いたら……雑貨好きの買い物心に火が点いちゃって(爆)

気づいたらこんなに買い込んでいた……ネコと音楽のコラボ雑貨(苦笑)

あんまり良いお席が取れなかったので、どんな感じかな…とやや不安ぎみに席へ着いたら、舞台はそこそこ良く見える席。
ホールのサイトには「ステージ全体をほぼ見渡せ、低音弦がこちらを向いているため、しっかりとした低音に支えられたバランスのいいオーケストラの音が味わえます。ステージに近いため、管楽器や打楽器も明快。指揮者の動きなどもよくわかります。(以下略)との説明までありました。
が、この配置を見る限り、今回は低弦が手前に配置されてますね……。

本日のプログラムは以下。

―――――――――――――――――――――――
メンデルスゾーン:序曲「フィンガルの洞窟」 作品26
モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲 第3番 ト長調 K.216
ベートーヴェン:交響曲 第7番 イ長調 作品92
―――――――――――――――――――――――

申し訳ございませんが…

 メンデルスゾーン:序曲「フィンガルの洞窟」 作品26
 ベートーヴェン:交響曲 第7番 イ長調 作品92

に関してはサクッと簡潔に述べておさめます。
どっちも好きで、耳馴染みのある曲ですけれども、アリーナのコンチェルトがなければ、そこまでクラシック通じゃない私、わざわざ高い新幹線代払ってまで足を運びませんから。

本公演が日本デビューとなるパトリチア・ピツァラさんの指揮は、素人にもわかりやすく、手先の動きも美しいし、リズムや強弱が視覚的な明確さで伝わってきました。キビキビして、クールな佇まいは、見ていて小気味良く感じました。
ホールの座席解説どおり、指揮者の動きはものすごくよく見えました。
いつも後ろ姿ばかり眺めていたから新鮮。

ただ今回のプログラム全体的にピッチが速かったのは、気合なのか、狙いなのか…?な??
個人的にモーツァルトはピッチ速くてもOKでしたが、「フィンガル」はもっとダウンテンポにして穏やかな海の波を感じさせてくれても良かったし、ベト7はその方が重厚感増したような気がします。

とは思ったもののサラッと聴けた分、旅の疲れが残っていたであろう今日の私にとっては好感触、爽快に聴けました。
これを普段の状態で、もうどっぷり曲に込められた酸いも甘いも味わい尽くす気満々でガツンとウェルカム!な気合十分の私だったら?違う印象を受けたかもしれません。
ベト7の二楽章なんかは、軍隊行進曲張りのピッチで弾かれるより、ひたひたと身に迫るようなテンポ感で演奏してもらった方が、私好みだし

あと、個人的にコンマスの大谷康子さんが好きなので、指揮者が創り出す音楽というよりは、オケも能動的に動いてほしいし、それで東響の音を奏でてくれたら嬉しいですvvv

で、メインディッシュ♪

 モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲 第3番 ト長調 K.216

オレンジ色の明るいドレスで登場したアリーナ。
くどいようですが、私はモーツァルトの楽曲が苦手です。弾くのは相当苦手で極力弾きたくないくらい、聴くのもだいぶ苦手です。
私にとってそんな、音・楽という意味からはアンチテーゼなモーツァルトをアリーナがどう聴かせてくれるのか、楽しみでした。

まず、冒頭フレーズからして、ときめいてしまった。
モーツァルトにしてはグラマラスで力強い切込み。ぐわっと心臓わしづかみにされたような心地で、びびっちゃった(笑)
私にとってモーツァルトの楽曲の端的なイメージは「キラキラ☆彡」なんですけど、この冒頭は「クラクラッ」と眩暈がするほど眩しくて、「ギラッ★」にも近かったかもしれない。

えええ!?これってモーツァルトなの!?みたいな。
以前、youtubeでパーヴォ・ヤルヴィさんとの4番を聴いた時は、全体キラッキラな印象で、ザ・モーツァルトって感じだったので、そういうの想像してたら、思いっきり裏切られた感じ。

でもそこから、何だかまた、すごいものが始まっちゃう気がして、ワクワク。

ていうか、前述したとおり、ピッチが速い速い。アリーナって過去の経験から想像するに、2日同じ曲を弾くと2日とも切り口やニュアンスが微妙に違ってたりするので、ひょっとするとリハと違う雰囲気でスタートしたのかもしれません。

アリーナの演奏はいつも自然体で、スーッと心に入ってくる感じなのですが、冒頭の音はズーンッと入って来て、一気に空の彼方へ突き抜けた感がありました。ワンフレーズ終わった後、オケにスイッチしたあたりに残る余韻が、何だかいつもよりすごかった……。そのオケの音との対比も良かったのかもしれません。

天才モーツァルトの野心?みたいな横顔もチラリと感じながら、(くそっ、モーツァルト。だから嫌いなんだよ)と勝手な個人的感情も覗く中、怒涛のように一楽章が終わりまして。

二楽章のなんて穏やかで柔らかい響き……。
ただ残念だったのは、私の席がやっぱり、ソリストの音をより楽しめる席ではなかった事でしょうか。決してオケが出過ぎていたわけではないと思うのですけど、アリーナの音がちょっと輪郭ボケして聴こえてしまう部分があって、んんんーーー!舞台の近くより音で席を選ぶべきだったか!と……。

三楽章でようやくキラキラ☆彡モーツァルトが見えてきて、そのままキラキラと終わるのかしらと思ったら、フレーズごとにいろんな表情が出てきて、またびっくり。
モーツァルトってキラキラなだけじゃなかったんだ…m(__)mゴメン。
と素人の浅はかな思い込みを反省しつつ、遠征して聴いた甲斐があったなぁ!と感激の嵐。

アンコールはバッハ。
日々、iPodに入れて聴いていますが、生はやっぱりいいなぁ……。うふふ。

大満足でベト7までの休憩中、ずっと余韻に浸っていましたが、このホール、休憩中のティーブレイクもいいですね。

名古屋は古いホールが多くて、新しいホールもこじんまりしたところが多いから、こういうバーカウンターとかないところばっかりですよ。
すっかり、田舎から来たお上りさん状態で(笑)写真を撮る。
ミュシャ好きだし♪

後から気づいたのですが、可愛らしいトールペイントのされたストリートオルガン?が展示されていたので、思わず撮っちゃいました。完全におのぼりさんだな私。

東京ではこの後、モーツァルトのヴァイオリンソナタ全曲演奏会スタートかぁ……羨ましいなぁ~~!!

でも、日本初披露の協奏曲は名古屋だったし、ベルクのVn協奏曲も今回名古屋だけだもんね♪贅沢はいうまい……その前に、名古屋ではモーツァルトのヴァイオリンソナタの一部プログラム演奏会がありますから、ここから一週間はアリーナ・ウィークの始まりですvvv

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