ヴァイオリン覚書♪3年6ヶ月124回めのレッスン2008年09月02日

アイネ君は前回注意されたフィンガリングをかなり意識して練習してきたのだけど…。
なんだかきちんと指を置く、放す、と念じれば念じるほど、親指にものすごい力が入ってしまい、一曲通して弾くと痛くて痛くて、休憩せずには弾けないくらいになってしまった。
どうしてこんなに力が入ってしまうのだろう…前もこんなことがあったような…?
という疑問を抱えながらも、ボーイングにだって課題はたくさんあるので立ち止まってはいられない。
結局問題は解決しないまま、レッスンに臨んだ。

メトロノームもなしでスタートしたので、少しゆっくりめで弾き始めた。

 ♪ターッ タ ターッ タ タ タ タ タ タ~♪

で、特に♪タ タ タ タ タ タ~♪は、ボーイングのタイミングに気をつけ、練習ではかなりゆっくりと、タイミングを確認しながら弾き込んできたのだけども、やっぱりまだボーイングが次の準備体制を作れていないようで、若干遅れて♪ッタ ッタ ッタ ッタ♪と裏拍のようになってしまう。

「う~ん…まだ遅れるね」

と苦言をもらいつつ、先へ進む。

トリルしつつ駆け上がる♪タッタッ タラララ タッタ タラララ タッタ タララララ~♪のところでいよいよストップがかかった。

「この間から言ってるけど、指にものすごい力が入ってる。音も潰れるし、かえって動かしにくくなるから、もっと力抜いて」

「なんか今週ものすごく親指に力が入っちゃって…」と白状すると

「それは左手の掌の空洞が潰れちゃってるから。また、指を上げるんじゃなくて、掌を上げちゃってるもん。掌は卵くらいの空洞を開けて、親指はネックに深く差し込んで、指を持ち上げて弦に置く。これです。空洞がなくなればどんどん指に力が入っちゃうからね」

そうだった…3年もやってるのに、指の動きに集中すると、つい基本の姿勢を忘れてしまう。もう何回同じことを言われ続けているのやら…。しかもこれだけ言われてて、自分で気づかないとは…とほほ。

いつまで経っても、どこかが直ると、どこかがダメになる~~~。うぉ~~。

気を取り直して、基本に立ち返り左手の姿勢を整え、いかにも弾き辛そうにみえていたらしいトリルの連続部分を弾き直した。

「もっと力を抜いてもいいくらいだけど…次にいきましょう」

ポジション移動はほとんど力が入らなくなったのに、相変わらず早いフレーズになると左手に力が入りまくるなぁ…。

で、左手の姿勢に意識を高めると、音程は微妙な感じになってくる。
そこはとりあえず先生も見逃してくれているようで、しばらく弾き進めて前半の各フレーズが一段落つく所でいったんストップした。

弦の反発力を利用して軽いボーイングでアップダウンさせて鳴らす八分音符の連続スタッカートで、またまた注意。
弦からの反発に踊らされて弓の角度が狂いがちになるので、元々苦手意識はある。で、抑えようとする意識が勝り、かえって弓に余計な力が入るようで、力が入れば反発も比例して大きくなるので、ますます制御不能に(苦笑)。おかげで音程云々より、リズムが乱れて八分音符を一定に刻めなくなるのだ。それでも前回よりはましになったと思うのだが…

「そんなに跳ねなくていいですから、軽く弾こうとしてちょっと跳ねてるくらいの感じで。開放弦でやってみて」

延々と八分音符だけを軽いスタッカートで弾き続ける。
ずーっとそればかりやっていれば、なんとなく力加減は掴めてくるけれど、曲の流れでやろうとするとまだまだ…。

「あと、その次からのトリル、弾き流しすぎ。ここはためて早く弾くところじゃなくて♪タラララッ♪の4つのスピードは同じですから、♪トゥルルルッ♪って弾かないように。もう一度そこやってみましょう」

♪タ タラララ タラララッ タ タ タ タ タラララッ♪

♪タラララッ♪は自習でもはっきり聴こえるよう注意して弾いていたので、慎重にやればちゃんとできる。何度か繰り返し出てくる全てを百発百中できちんと弾けるところまでは行ってないので、これは弾きこなしの問題かな。

そのまましばらく弾き続けて、第1主題に戻る前でストップ。

「跳ばしてここからいきましょう」

フレーズは基本同じで、ポジションが変則的になるところから弾いた。

♪ジャ~ン タラララッ ジャ~ン タラララッ♪

という重音からトリルにいくところは、3rdポジションから移動して最初は1stポジションで2回、繰り返す時の2回は4thポジションと3rdポジションになるので、ただでさえ移動して音程も取りにくいのに、移弦はするわ、重音の長い音からいきなり短いトリルだわで目が回りそうだ。
当然、音程を気にしてフィンガリングばかりに気を取られすぎると、ボーイングがおろそかになってタイミングもずれる。

「最初の時も若干そうだったけど、トリルに行く前の移弦のタイミングが遅いから、♪タラララッ♪の頭の♪タ♪の音がきちんと聴こえない。ちゃんと移弦してからトリルに入るように。やってみて」

言われていることは頭で理解しても、体はそのように動いてくれない…。

「じゃあ、重音弾いていったん止まってもいいから、移弦を確認してトリルに入って。それから重音、力入れないように」

1と4の指の重音なので、つい指にも弓にも力が入ってしまう…。先生に言われるとおり、だんだん速度を速めて重音から、止まらずトリルまで弾こうとすると、やっぱりタイミングが合わなくて、トリルの最初の音が弱い。

「移弦のボーイングを確認して、指の力もっと抜いて。重音の時にポジションはとってるから、あとは4を放す、3を放す。4から3のフィンガリングがやっぱり課題ですね。そんな力入れなくても、っていうかむしろ入れないほうが楽なのに、どうしても力入っちゃうのね」

この辺がピアノと違うところなんだよなぁ。ピアノのフィンガリングは重力に逆らってないけど、ヴァイオリンは思いっきり逆らってるから、どう考えても力入っちゃうんですけど。ほんと、真剣にヴィルトゥオーゾ養成ギブスが欲しい…。

ここで停滞しててもしょうがないので、アイネ君の残り、ラストの重音と八分音符の連続のところだけやる。

重音のボーイングにアップが入ってくるのが、微妙に厄介。加えて八分音符が主題の2倍続く♪タ タ タ タ タ タ タ タ タ タ♪は、もう弓が無法状態(笑)完全に振り回されてしまってタイミングずれまくり。

「ははははは…(渇いた笑)最初よりさらに大変なことになっちゃってるね。ボーイングのタイミングはゆっくり確認しながら練習してきてください」

もう色々難点がありすぎて、どこから手をつけてよいのやら。
しかし立ち止まってはいられない。

「♪ジュ トゥ ヴ♪もやらないとね。じゃ、通してやってみましょう」

こちらは主旋律と副旋律が激しく切り替わるため、さすがに伴奏なしではきついと思ったのか、他パートの入った伴奏MDに合わせて、先生の帆奏つきで弾いた。

前回通して音源を聴いたおかげで、譜読みだけの時よりずいぶんイメージが掴めたので、細かいところの弾きこみまでできていなかったけれど、つっかかりつつもなんとか最後まで弾くことができた。

といっても、コケながら親の後を必死についていく子供、みたいな演奏…。
アルコ(普通の弾き方)からピチカート(指で弦を弾く)に移行する時に、さっとピチカートの体制へいけてないし、八分音符のスラーで伴奏に回るところのボーイングも難しい。

「はぁ~!やっぱり伴奏に回るところがついていけない~」

と弾き終えてすぐに泣き言をこぼすと、先生は

「大丈夫、大丈夫。その辺は回数の問題でしょう。やっぱり第1にしない?」

ヲイヲイヲイ!勘弁してくれよぅ!

慌てて反論する私。

「え~!ダメですよ!だって一生懸命楽譜も作ったし!」

そう、買った本は他のパートも全部載っていて重たいし、弾いてるとページをめくれないので、コピーして帯状に繋げて、ちゃんと当日のページ送りのタイミングも考えたのだ。

先生は渋々

「まぁね…楽譜も作ってきてるから、今回はこれを活かすってことにしましょう」

ほぉぉぉぉ~っ。よかった…真剣よかった。この期に及んでまだパート変更をほのめかされるとは。
だってアイネ君でも基本が全然できてなくて、あれだけダメ出しくらったばかりなのに。
つくづく先生のチャレンジ精神は油断できない。

それはともかく、細かい部分の仕上げは次回ということで1点だけ、終盤の八分音符2つのスラーで♪ソソ(1オクターブ上) ソ(1オクターブ上)ソ ソソ(1オクターブ上)♪を延々6小節弾くところはアドバイスをもらった。

「ここはメンコンとかバッハを弾く時みたいに、力はほとんど使わず、肘は固定して、肘から手首までの角度を替えるだけで、弦を撫でるようにして音を出します。やってみましょう」

メンコンとかバッハ自体が夢のまた夢なんですけど。
言われたように肘を固定し、やってみるけど音を出そうと思うと、どうしても手首を使って弦に弓をひっかけようとしてしまう。

「手首は使わないで。弓の角度は変えずに、肘の角度だけで移弦して。人差し指(右)に力入りすぎ。腕の力だけ使って」

む…難しい…。

基本もできてないのに、新しい技も会得せねばならず、正直いっぱいいっぱいだ。
弦楽器は心底、根気が必要だ。

次回はロンドン旅行中で来られないため、振替日でレッスンしていただけることになった。
三週間以上空くので、旅行で一週間抜けても十分練習はできる。
早くも本番までカウントダウン、て感じになってきたので、通してだらだら弾くよりも、出来ない部分だけの練習に切り替えよう。

♪本日のポイント♪
①ボーイングで次の準備
②左手の基本の構えを忘れない。
③脱力。
④ピチカートは素早く弓を持って、指板の端へ親指をひっかけてから、弾く
⑤移弦のタイミングを指に合わせる。